Oedipoda caerulescens:ひそやかな擬態の名手
Oedipoda caerulescens。目を引く翅をもつこのバッタの特徴、ふるまい、分布、保護状況をまとめます。
要点
- 体長: 雄13〜23mm、雌20〜29mm
- 体色: 明るい灰色からほぼ黒まで。黄色みや赤みを帯びるものも多い
- 後翅: 黒い帯の入った青緑色
- 脚: 太い後脚。目を引く切れ込みがある
- 食べ物: 主にイネ科の草と草本植物
- 一年の流れ: 卵 → 幼虫(春) → 成虫(7月〜10月)
- 生息: ヨーロッパから北アフリカ、アジアまで。中心は乾いた開けた環境
目次
- はじめに
- 姿と特徴
- 食べ物と暮らし方
- 繁殖と成長の道すじ
- 季節ごとのふるまい
- 生息と分布
- よくある質問
- おわりに
はじめに
真夏に日焼けした砂利採取場やそっけない乾いた草地を歩くとき、その姿に気づくのはたいてい、不意に飛び立った瞬間です。Oedipoda caerulescens。とまっているあいだはほとんど見えず、飛ぶと目を引く青いひらめきで自分の居場所を明かします。このバッタは、完成された擬態と適応の実例です。この記事では、その姿、ふるまい、自然の中での役割をまとめて紹介します。
姿と特徴
ひと目見たかぎりでは、このバッタはむしろ目立たない虫です。太い胸部と細い腹部をもつずんぐりした体は、乾いた地面に色を正確に合わせます。明るい灰色から黄土色、赤褐色、ほぼ黒まで変わります。
前翅は控えめな模様で、2〜3本の幅広い暗色の帯が入ります。本当の見分けどころが現れるのは飛んだときです。
黒く目立つ横帯の入った、あざやかな青緑色の後翅。
ほかの特徴は次のとおりです。
- 大きさ: 雄13〜23mm、雌20〜29mm
- 後脚: 太く、上のほうに特徴的な切れ込みがある
- 鳴き声: ごくわずか。交尾の前に短く鳴き、ときおり大あごの音を立てる
食べ物と暮らし方
このバッタが食べるのは、主にイネ科の草です。えり好みはほとんどありません。
ただし、暮らしの場である乾いた開けた場所では、次のものも口にします。
- 草本植物
- まれに動物の死骸を食べるようすも観察されている
食べるのはたいてい早朝か夕方近く、気温がしのぎやすくなる時間帯です。
繁殖と成長の道すじ
繁殖は、はっきり分かれたいくつかの段階をたどります。
- 産卵: 雌は乾いた土の中に卵を産む。
- 越冬: 卵のまま冬を越す。
- 幼虫期: 春に幼虫が孵る。
– 雄はおよそ4齢を経る
– 雌は5齢 - 成虫期: 最後の脱皮を終えた成虫は7月から10月に活動する。
季節ごとのふるまい
季節による変化がはっきりした種です。
- 冬: 卵が土の中にある
- 春と初夏: 幼虫が育つ
- 夏と秋: 成虫が活動する
隠れ方と逃げ方は次のとおりです。
- とまっているとき: 地面に体を伏せ、完全に紛れる
- おびやかされたとき: 突然跳ね、青い翅を見せて飛ぶ
- 着地したあと: 地面ですばやくそのまま動かなくなり、敵を惑わせる
生息と分布
Oedipoda caerulescensが好むのは、きわめて乾いた、植物の少ない開けた場所です。
- 乾いた草地
- 砂や砂利の採取場
- 採石場
- 線路の土手
- ぼた山と線路のバラスト
ドイツでの分布の中心は南部と東部です。
北西部では数が少なくなります。
全体の分布は次のとおりです。
- ヨーロッパ(ドイツ北部まで)
- 北アフリカ
- アジア
絶滅のおそれについては次のとおりです。
- ドイツでは警戒リストに掲載
- オーストリアではNear Threatened(NT)
よくある質問
Oedipoda caerulescensはどれくらいの大きさになりますか。
雄は13〜23mm、雌は20〜29mmです。
活動する時期はいつですか。
成虫が活動するのは7月から10月です。
飛んでいるときの見分け方は。
黒く目立つ横帯の入った青緑色の後翅で見分けます。
どこで見られますか。
乾いた開けた環境です。乾いた草地、採石場、砂利採取場など。
絶滅のおそれはありますか。
ドイツでは警戒リストに掲載、オーストリアではNear Threatenedとされています。
おわりに
Oedipoda caerulescensは、適応と擬態の目を見張る実例です。目を引く飛翔の姿は、とまっているときの完全な地面への紛れ方と強い対照をなします。そっけない開けた場所に暮らすことから、そうした環境が保たれているかどうかの指標でもあります。一度この虫を意識して観察すれば、身近な生きものの目立たない美しさは、これまでとは違って見えてくるはずです。



