アブラゼミ:日本の夏の声
アブラゼミは、その大きな鳴き声で日本の夏をつくります。姿、暮らし方、繁殖、分布をまとめて紹介します。
要点
- 体長: 55〜60mm
- 翅の開張: およそ75mm
- 食べ物: 植物の樹液(成虫)、根の汁(幼虫)
- 一年の流れ: 幼虫として何年も地中で暮らし、成虫の時期は短い
- 季節ごとのふるまい: 成虫は夏に活動する
- 分布: 日本、朝鮮半島、中国
- 特徴: 雄の大きく、はじけるような鳴き声
- 学名: Graptopsaltria nigrofuscata
- ドイツ語名: Große Braunzikade、日本では「アブラゼミ」
- 科: セミ科(Cicadidae)
- 生息環境: 森のある土地、公園、木の多い地域
- 食べ物: 木部の樹液(成虫)、根の汁(幼虫)
- 成長にかかる期間: 地中で2〜5年、多くはおよそ3年
- 特徴: 日本の夏を思わせる、印象に残る鳴き声
目次
- はじめに
- 姿
- 特徴
- 食べ物
- 繁殖と成長の道すじ
- 季節ごとのふるまい
- 生息と分布
- よくある質問
- おわりに
はじめに
日本の夏に外を歩けば、だれもがこの声を知っています。アブラゼミです。大きく、はじけるような鳴き声で空気を満たし、暑い季節を忘れがたいものにします。日本ではアブラゼミと呼ばれ、数ある種の一つというだけでなく、夏の空気そのものの一部になっています。
姿

アブラゼミはがっしりとして、ずんぐりして見えます。
- 地色: 褐色で、胸部と腹部に灰色と暗色の模様が入る
- 翅: 透きとおって翅脈が太く、わずかに褐色を帯びる。とまっているときは体より外へ出る
- 複眼: 頭の両側にある大きな複眼で、はっきり見える
- 大きさ: 体長55〜60mm、翅の開張はおよそ75mm
雄は声の大きさで分かります。鳴き終わりに、翅の動きでつくる鋭い音を添えることがよくあります。
食べ物
食べ方は単純ですが、対象は限られています。
- 成虫: 樹木の枝や幹から木部の樹液を吸います。
- 幼虫: 何年も地中で暮らし、植物の根から汁を吸います。
このように、どちらの段階でもセミは樹木や低木と深く結びついています。
繁殖と成長の道すじ
繁殖は夏に始まります。雄が大きな声で鳴き、雌を呼び寄せます。
- 産卵: 雌は枝や幹の裂け目や割れ目に卵を産みます。
- 幼虫: 10〜12か月で孵り、何年も地中で暮らします。
- 成長: 多くは3年、場合によっては2年から5年です。
- 羽化: 育ちきった幼虫は地上へ掘り進み、植物をよじ登って脱皮し、成虫として姿を現します。
季節ごとのふるまい
成虫でいる期間はきびしくかぎられています。
- 活動するのは夏で、そのあいだに繁殖と鳴き交わしが行われます。
- 日本では、その声は夏そのものの音です。
- 一生の大半は幼虫として土の中で過ごし、成虫の時期はわずか数週間しかありません。
生息と分布
アブラゼミは東アジアに広く分布します。
- 国: 日本、朝鮮半島、中国
- 暮らしの場: 森、公園、庭。樹木や低木のあるところならどこでも。
日本ではもっともよく見られるセミの一つで、暑い夏の音の景色をつくっています。
よくある質問
アブラゼミはどれくらいの大きさになりますか。
体長はおよそ55〜60mm、翅の開張はおよそ75mmです。
何を食べますか。
成虫は枝から樹液を吸い、幼虫は根から汁を吸います。
どのくらい生きますか。
幼虫は何年も土の中で過ごし、成虫は夏のわずか数週間だけです。
なぜ鳴き声がはじけるように聞こえるのですか。
雄が鳴き終わりに、翅の動きから生まれる音を添えるからです。
どこにいますか。
東アジアです。とくに日本、朝鮮半島、中国に分布します。
おわりに
アブラゼミは、ただの昆虫ではありません。夏の音そのものです。暑い月々に寄りそう大きな鳴き声は、日本では聞きまちがえようがありません。成虫でいる時期は短くても、その印象に残る声によって、存在は記憶にしっかり残ります。こうしてこの虫は、移ろいやすさと、同時に季節のもつ力を映し出しています。



