ソリハシシギ(Xenus cinereus)

Terekwasserläufer (Xenus cinereus) mit aufgebogenem Schnabel läuft über Felsen am Wasser.
ソリハシシギ(Xenus cinereus)

基本情報

基本データ

大きさ

22–27 cm, kompakter Körperbau

体重

geschätzt 80–100 g

見分け方

背と翼は灰褐色、下面は白っぽい色 · 黒く、下側はオレンジ色。わずかに上に反っています · 短く、オレンジがかった黄色

生態

分布

ロシア、南アジア、アフリカ、オーストラリア

食性

ゴカイ類、昆虫の幼虫、甲殻類、軟体動物

分類

学名

Xenus cinereus

ほとんど休みを知らない長距離の渡り鳥

見た目はおとなしそうですが、その体には長距離を飛ぶ力が宿っています。ソリハシシギが短い休息をはさむだけで移動する距離は、何千kmにもなるのです。日本では渡りの途中に立ち寄りますが、そこでのんびりしていることはありません。目にすればすぐに分かります。この鳥は動きが速く、独特のくせをもっています。歩きながら頭を上下に振り、泥の中を素早く突き、何があっても動じません。

ひと目でわかる基本データ

大きさ

22〜27cm、ずんぐりした体つき

体重

推定80〜100g

食べもの

ゴカイ類、昆虫の幼虫、甲殻類、軟体動物

分布

ロシア、南アジア、アフリカ、オーストラリア

学名
Xenus cinereus
英名
Terek Sandpiper
見分け方
灰白色の体、オレンジ色のあし、わずかに上に反ったくちばし
日本での位置づけ
渡り鳥。繁殖はしません
生息環境
海岸、河口、干潟、湿地
繁殖地
ロシアのタイガ帯
観察に適した時期
4〜5月と8〜10月
保護の状況
低危険種(Least Concern)。ただし生息環境は圧迫されています

撮影のヒント

焦点距離

600mm

難易度

やさしい

ヒント

目線の高さで狙います。干潟では、平たく寝そべってカメラを濡れた地面のすぐ上に構えるということです。そうしてはじめて被写体が背景からきれいに浮かび上がり、水面の映り込みも画面に入ります。ソリハシシギは速く歩き、そのあいだ絶えず頭を上下に振ります。シャッタースピードが1/1600秒を下回ると、くちばしにピントの合った部分はほとんど残りません。追いかけるかわりに待つのは、満ちてくる潮です。潮のほうが鳥を岸へ近づけてくれます。

姿とふるまい

ひと目見たかぎり、ソリハシシギはごくふつうのシギです。ところが、くちばしが目にとまります。わずかに反っていて、つけ根がオレンジ色です。そしてこのあし。鮮やかなオレンジ色で、まるで標識灯のようです。

  • 色: 背と翼は灰褐色、下面は白っぽい色
  • 頭: 丸みがあり、暗色の過眼線が入ります
  • くちばし: 黒く、下側はオレンジ色。わずかに上に反っています
  • あし: 短く、オレンジがかった黄色
  • 飛翔時の姿: 翼の後縁が白く、尾のつけ根は淡い色
  • 動き: 速く、活発。つねに特徴的な頭の振りをともないます

採食する姿を見ていると、その正確さがよく分かります。突き、探り、走る。目がついていけないほどの速さです。

日本での生息環境

ソリハシシギは日本で繁殖しませんが、立ち寄ります。しかも定期的にです。見られるのは海岸、河口、干潟、湿地です。

  • 春: 4〜5月
  • 秋: 8〜10月

九州や四国など日本の南部のほうが、出会える見込みは高くなります。まれに内陸へ迷い込むこともあります。繁殖の試みは確認されていません。この鳥にとって日本は中継地であり、それ以上でもそれ以下でもありません。

渡り:中継地に立ち寄るマラソンランナー

ソリハシシギは長距離を渡る鳥です。その経路には目をみはります。

  • 出発地: ロシアの繁殖地
  • 目的地: 南アジア、インド、アフリカ、オーストラリア
  • 中継地: 日本

湿地なしでは成り立ちません。この中継地は生死を分けます。休む場所がなければ、その先へは飛べない。それだけのことです。

食べもの:泥を突く価値

これほど身軽に動きまわるには力がいります。ソリハシシギはそれを泥から得ています。献立に並ぶのは次のものです。

  • 小型の甲殻類
  • 昆虫の幼虫
  • ゴカイ類
  • 軟体動物

餌は浅い水の中や泥の岸で探します。そのとき速く歩き、目立つように頭を振り、ねらいをつけて突きます。この鳥のやり方は、速さと組み立てと的確さです。

繁殖:タイガの奥で人知れず

日本は繁殖地ではありません。ソリハシシギはさらに北、ロシアのタイガでそれをすませます。

  • 水辺に近い密な植生のなかに巣をつくります
  • ひと腹は3〜4個
  • 雌雄そろって抱卵します
  • 人里離れた川の谷で子を育てます

このような繁殖地には近づくのが難しく、それが人の手による影響から、少なくともある程度はこの種を守っています。

保護の状況:中継地で高まる圧力

公式にはソリハシシギは低危険種(「Least Concern」)とされています。ただし、それは実態を映していません。この鳥の生存は、健全な中継地に大きく左右されるからです。最大の脅威は次のとおりです。

  • 湿地の消失
  • 海岸の開発
  • 河口域の環境汚染

とくに日本では、こうした生息環境の多くが港湾の建設や埋め立てによっておびやかされています。有効なのは、湿地の保全、干潟を残すこと、そして渡り鳥をめぐる国際的な連携です。

FAQ:ソリハシシギについての5つの質問

1. ドイツ語での名前は何に由来しますか。
コーカサス地方を流れるテレク川に由来します。この種が分布する地域のひとつです。

2. この鳥は日本に定着していますか。
いいえ。渡り鳥であり、日本では繁殖しません。

3. 見られる見込みがいちばん高いのはいつですか。
春(4〜5月)と秋(8〜10月)に、海岸や河口で見られます。

4. もっとも目立つ特徴は何ですか。
つけ根がオレンジ色の反ったくちばし、そして歩くときの絶え間ない頭の振りです。

5. この種はおびやかされていますか。
世界全体では違いますが、地域的には中継地の消失によっておびやかされています。

観察のヒント

鳥そのものではなく、水と泥の境目を探します。ソリハシシギが動くのはその線に沿ってで、たいていはほかのシギ・チドリ類と一緒です。離れていても、くちばしが見分けられるずっと前に動きで分かります。速い歩き方と、絶え間ない頭の振りです。干潟の縁にとどまり、向こうから近づいてくるのを待ちます。開けた干潟を横切って休んでいる群れに近づけば、鳥を飛び立たせ、次の行程に必要な力を奪うことになります。