写真に興味はあるけれど経験はまだ少ない、という段階では、カメラの多くの設定や項目を理解するのは最初とても手に余るかもしれません。でも心配はいりません。誰でも最初は初心者です。いくつかの簡単なコツを押さえれば、初心者でもすぐに上達し、印象に残る写真を撮れるようになります。
時間をかけてカメラを理解する

初心者へのコツとしてまず挙げたいのは、自分のカメラをじっくり知るための時間をとることです。いろいろな設定を試してみてください。絞り、シャッタースピード、ISO感度がどう組み合わさっていい結果につながるのか、そこを理解しておくことが欠かせません。
- 絞りとは、レンズの絞り開口の大きさを表す写真の値を指します。かんたんに言えば、レンズを通す光の量を決められる設定です。設定しだいで通る光は多くも少なくもなり、写真の露出に影響します。絞りを大きく開けると(たとえばF2.8)光は多く通って被写界深度は浅くなり、絞りを小さくすると(たとえばF16)光は少なくなって被写界深度は深くなります。絞りは背景の明るさを変えたり、写真の狙った範囲にピントを置いたりするのにも使える設定です。
- シャッタースピードは、イメージセンサーが光にさらされる時間の長さを決める大事な数値です。秒の何分の一という形で表され、光がカメラのセンサーに当たる時間を決めます。速いシャッタースピードなら素早い動きを止められるため、スポーツやアクションの撮影にとくに向いています。遅いシャッタースピードは逆に動きのぶれを生むので、長時間露光を使った表現や夜の撮影に向いた設定です。シャッタースピードは絞りやISO感度と深く関わっていて、露光の長さ、つまり写真の明るさを左右します。
- ISO感度は、センサーの光への感度を決める設定項目です。ISOの数値が高いほどセンサーは光に敏感になり、暗い条件でも露出の合った写真を撮れます。ただしISOの値を上げると画面のノイズも増え、写真の質が落ちがちです。ですからISOの設定は慎重に選び、露出が正しく合っているかに気を配って、できるだけよい画質を引き出す必要があります。

2. 被写体を見る目を鍛える
もうひとつ欠かせないのが被写体選びです。まわりの世界をよく見て、おもしろい色、形、模様に目を向けてください。いろいろな視点を試し、被写体をさまざまな角度から眺めてみましょう。光の条件も、いい写真になるかどうかを決めます。自然光を生かすか、いろいろな光源を試して、おもしろい効果を狙ってください。風景でも動物でも人でも、被写体の選び方が写真の空気と、見る人への響き方を大きく左右します。初心者のうちは、ふさわしい被写体を選び、目を鍛える時間をとるだけの価値があるものです。しっかり準備し、調べ、計画を立てることが、狙った結果につながります。細部を見る目や、おもしろい視点に気づく力も、写真をほかにない一枚にする助けです。いろいろな被写体を試し、私たちを取り巻く世界の美しさと、ほかにはない姿をとらえる時間をとってください。

3. 構図に気を配る
技術と被写体選びのほかに、初心者が身につけたい写真の基本の決まりごともいくつかあるのです。たとえば、画面の主役はつねにうまく配置し、見る人の目が写真のなかを流れていくようにします。心地よく見える一枚にするには、画面の組み立ても欠かせません。構図は写真の大きな要素で、その一枚が見る人にどう響くかを決めます。ここで問われるのは、被写体を画面のなかに魅力的に、調和よく置くことです。切り取る範囲の選び方、被写体の位置、線の流れ、光と影の釣り合いといった要素がそこに関わります。構図がうまくいけば、写真はより興味を引き、力を持ち、見る人を引き込みます。ですから構図の基本に取り組み、撮影のなかで意識して使っていくことが欠かせません。
4. できるだけ多く撮る
最後に、上達の鍵は練習です。とくに初心者のうちは、できるだけ多く撮ってください。いろいろな写真の作風にふれて、さまざまな技術を試します。写真家にとって、撮ること以上の練習はありません。カメラを手にする回数が増えるほど、自分の機材とその機能が分かってきます。構図や露出の腕を上げ、細部を見る目を磨くのにも、これがいちばんです。休みの日に自然のなかを歩くときも、街を散歩するときも、撮る機会はすべて生かしてください。ただできるだけ多くカメラを手にするだけで、どれほど学べて、どれほど上達できるか、きっと驚くはずです。写真は自分を表す手段でもあることも忘れないでください。撮る回数が増えるほど、自分の目が育ち、自分の作風が見つかります。
写真を身につけ、いい一枚を撮るためのコツはたくさんあるものです。辛抱強さと練習、そして人一倍の好奇心があれば、初心者でもすぐに上達し、写真の力を伸ばしていけます。


